2020.10.2 05:01

市川海老蔵『古典への誘い』来春決定「喜んでいただけるよう精いっぱい勤めます」

市川海老蔵『古典への誘い』来春決定「喜んでいただけるよう精いっぱい勤めます」

熊本公演の海老蔵。観客は「これがライブ。日本の伝統を大切にしていて、かっこよかった」と万雷の拍手=今年9月撮影

熊本公演の海老蔵。観客は「これがライブ。日本の伝統を大切にしていて、かっこよかった」と万雷の拍手=今年9月撮影【拡大】

 歌舞伎俳優、市川海老蔵(42)が来年3月5日の石川・こまつ芸術劇場うららを皮切りに歌舞伎舞踊公演「古典への誘(いざな)い」を上演することが1日、分かった。来年11月まで地方で予定されていた十三代目市川團十郎白猿の襲名披露公演が新型コロナウイルスの影響で延期になってから初めて来春の舞台を発表。現在、巡業中の海老蔵は「微力ながら、皆さまに喜んでいただけるよう、精いっぱい勤めます」と熱演を誓った。

 コロナ禍で、9月11日に7カ月ぶりとなる舞台「古典への誘い」(全国12カ所27公演)を熊本・八千代座で踏んだ後、岡山、広島、静岡と巡り、あす3日には大阪公演を控えている海老蔵。熊本公演と今月6日の東京公演は、チケットが完売した人気舞台の来年3月公演が全国14カ所18公演で決定した=別表。

 海老蔵は「現在、『古典への誘い』巡業公演中の真っ最中ではございますが、ありがたいことに来年3月も各地にお招きいただき、公演を開催することが決定いたしました」と書面で報告した。

 2012年に自ら「伝統芸能を分かりやすく、多角的に味わっていただきたい」と企画した「古典への誘い」は来年、9年を迎える。

 注目される演目は未定だが現在、巡業で上演している「男伊達花廓(おとこだてはなのよしわら)」は自ら創作したもので、歌舞伎の様式美と鮮やかな立ち回りのある舞台で男気あふれる五郎蔵を熱演する姿が話題に。飾り気のない言葉で伝える「御目見得口上」も人気を集めている。

 これまでも能を取り入れた作品を上演するなど画期的な試みを重ねている海老蔵は「伝統芸能を見てほしい」と語っているだけに、気持ちを込めた華やかな演目となることは間違いなさそうだ。

 コロナ禍で5月から東京・銀座の歌舞伎座で予定されていた大名跡、團十郎の十三代目襲名と長男の堀越勸玄くん(7)の八代目市川新之助の親子襲名が延期に。9月1日には来年11月までの地方での襲名公演の延期も発表になっただけに、海老蔵は「微力ながら、皆さまに喜んでいただけるよう、歌舞伎のみならず伝統芸能、日本の文化、エンターテインメントの灯を絶やさないように精いっぱい勤めて参ります」とキッパリ。

 各地の劇場で送られる観客の温かい拍手を力に、逆境をはね返す。