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【本紙専属評論家ここだけの話】星野伸之氏、99年米マリナーズピオリアキャンプ参加の思い出

【本紙専属評論家ここだけの話】

星野伸之氏、99年米マリナーズピオリアキャンプ参加の思い出

1999年2月、マリナーズのキャンプに参加し、談笑する(左から)星野氏、イチロー氏、戎氏、マック鈴木氏

1999年2月、マリナーズのキャンプに参加し、談笑する(左から)星野氏、イチロー氏、戎氏、マック鈴木氏【拡大】

 本紙専属評論家が現役時代の秘話「ここだけの話」を明かす連載の第2回はオリックス、阪神で通算176勝を挙げた星野伸之氏(54)が登場。オリックス時代の1999年2月に“短期留学”した米大リーグ、マリナーズのピオリアキャンプを振り返る。その2年後にマ軍へ入団するイチロー氏(46)とともに参加。だがフリー打撃で同氏と対戦した際、頭上へ宝刀カーブがすっぽ抜けたことで、運命が分かれた。

 米大リーグと、その厄介なボールは、指先からスルリと逃げていった。21年前の2月。オリックスでチームメートだった星野氏とイチロー氏は、ともに海の向こうでマリナーズのユニホームに袖を通し、18・44メートルを隔てて向かい合っていた。実は当時、星野氏にも米球界行きの話があった。だが、そこで投げた2球のカーブが“忘れられないボール”になった。

 「フリー打撃でイチローにも投げたんだけど、左対左だから頭の上に2球くらいすっぽ抜けた。向こうのボールは革が滑って、あとは気候も乾燥していてなおさらカッサカサで。日米野球でもあのボールを投げたけど、あそこまでだとは思っていなかった。今の選手もいっぱい(米大リーグへ)行っているけど、みんなよく対応しているなと思ってしまう」

 イチロー氏が米球界、そしてマ軍行きへ加速したことで知られるこのキャンプには星野氏、戎信行氏もオリックスから参加していた。当時マ軍スカウトとなっていたジム・コルボーン氏からは、同氏がオリックスで投手コーチを務めていた縁もあり、かねてから「ホシノ、どうだ?」と米球界行きへの興味を尋ねられていたという。この時点で星野氏は33歳。日本で積み上げた白星は「157」。挑めるタイミングではあった。だが、自身の宝刀カーブの握りと米大リーグ公式球の相性がどうにも悪く、それだけがネックになった。

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