2018.10.9 13:00

【球界ここだけの話(1416)】西武・熊代、AY砲の打点王争いに忖度で“今季初安打”はPSへ持ち越し

【球界ここだけの話(1416)】

西武・熊代、AY砲の打点王争いに忖度で“今季初安打”はPSへ持ち越し

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西武・熊代

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 西武を10年ぶりのパ・リーグ制覇に導いた3番・浅村、4番・山川の「AY砲」だが、プロ野球史上初となる「同一チーム、ダブル打点王」の快挙はならなかった。

 まだ、パ・リーグは数試合を残しているが、球団新記録の127打点を稼いだ浅村が5年ぶり2度目の打点王を手中に収めた。一方でタイトルを逃した山川は「おぜん立てしてもらったのに…。意識しまくっていた」と悔しさをあらわにした。

 6日のレギュラーシーズン最終戦(対ソフトバンク、ヤフオクドーム)。山川は3打点差でリーグトップの浅村を追ったが、再三の好機に凡退し、4打席目まで無安打で打点もなかった。複雑な思いを抱えながら、九回無死一、二塁で打席が回ってきたのは途中出場の“ムードメーカー”熊代だった。

 次打者は山川。自身が出塁すれば満塁となり、山川に一発が出れば“逆転打点王”。だが、ともに自主トレを行うなど、公私で仲のいい浅村はタイトルを失う。自身は今季無安打。本来であれば、なんとか安打を打ちたい場面だったが「打点王争いがありましたから」と、自分の気持ちは押し殺した。首脳陣からも「打ちたいと思うけど、ここはすまない。ゲッツーだけは打たないでくれ」と、声を掛けられて“今季最終打席”に向かった。

 「あれで決められたら一番よかった」。初球、バントのサインが出たが、一塁側へのファウルに。2球目からはバントのサインが消えた。フルカウントからの6球目を振ると、打球は遊撃へのライナーに。「ヤバイ。(二走の秋山に)バックしてくれーと思いました。ぼくが出てアグー(山川)が満弾だったら、アサにごめんなさい。あれでよかったのかな」と振り返った。だが山川は左飛に倒れ、「アグーを応援していました。打ってハイタッチして抱きつくのをイメージしていた」という浅村の思いは届かず。ベンチで見守った首脳陣、ナインも苦笑いで、史上初の快挙は泡と消えた。

 「クマが3ランを打ったら一番しらけるっていう声もあって(笑)。きつかったですね」。優勝後のビール掛けでは、油性ペンで眉毛を濃くし、テープで鼻を上向きにするなどして、同期入団の“秋山メーク”で盛り上げた熊代。ポストシーズンで“今季初安打”を放つチャンスは残されている。(花里雄太)

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