2018.1.11 13:00

【球界ここだけの話(1147)】巨人を戦力外となり日本ハムに戻った実松は「いぶし銀」な男 阿部も認める真摯な姿勢

【球界ここだけの話(1147)】

巨人を戦力外となり日本ハムに戻った実松は「いぶし銀」な男 阿部も認める真摯な姿勢

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サンスポ記者の球界ここだけの話
昨年11月8日、戦力外となった実松は巨人の秋季キャンプを訪問して高橋監督(左)と握手

昨年11月8日、戦力外となった実松は巨人の秋季キャンプを訪問して高橋監督(左)と握手【拡大】

 「いぶし銀」という言葉が似合う男だった。巨人を戦力外となり、日本ハムに12年ぶりに復帰した実松一成2軍育成コーチ兼捕手(36)だ。

 2006年3月にトレードで巨人入り。2歳上で不動の正捕手、阿部の控えとして目立たずも貴重な戦力だった。世代交代を図る球団から昨年10月30日に戦力外通告を言い渡され、合同トライアウトには参加しなかったが、経験を買われて古巣に戻った。

 その動向は昨年末にTBS系で放送された恒例番組「プロ野球戦力外通告~クビを宣告された男たち」で特集された。獲得オファーがあったことを家族に告げた際、父を心配していた小学6年の長男・海翔君が安心して涙を流した場面は感動を呼んだ。

 実松はしばしば、海翔君の話をしてくれた。息子に「野球をやるなら好きになれ。好きじゃないと続けられないんだから」と楽しむことの大切さを言い聞かせていたという。一昨年に海翔君が出場した試合を観戦した際は「(海翔君が)守備でファインプレーをしたんだけど、直後の打席で見逃し三振してね。ファインプレーをほめるつもりが『ちゃんと振ってこい!』と怒っちゃった」。成長を願うあまり、つい厳しい言い方をし、後悔しているようだった。世の父親と変わらない一面を垣間見て、心が温まった。

 チーム内では熱心な選手として知られていた。同じ捕手として実松をよく知る阿部は以前、「もし自分が監督なら、誰にコーチを任せたいか」という話題で真っ先に実松の名を挙げ、「人として、野球選手として、すごいところがあった」と真摯(しんし)な姿勢をたたえた。

 東京ドームで試合の日はいつも球場へ一番乗り。入念に準備していた。「2、3番手でやっていたけど、捕手として勝負師の心を持っていた」と、超一流の阿部も認める存在だった。

 日本ハムの入団会見で「取ってくれて(日本ハムに)本当に感謝しかない」と話した実松。今季で20年目。経験豊富な捕手としてだけでなく、その人間性で、日本ハムでも大きな存在になるはずだ。(谷川直之)

移籍・退団選手一覧

  • 経験豊かな捕手としてチームを支えた実松。今季は古巣・日本ハムに戻った
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